メカブとは、ワカメの茎の付け根にある胞子葉の塊部分を指します。成実葉(せいじつよう)とも呼ばれます。
メカブは目で見るとワカメの根元にあるひだ状の胞子葉の塊に見えますが、実はメカブは数億の胞子群が集まったワカメの生殖細胞なのです。
その為、ワカメの中でも様々な栄養分が凝縮されています。微量栄養素である各種ミネラルや、人間の身体にも良い各種成分が実に豊富に含まれている天然の健康食品なのです。
メカブは古来より健康に良い食品として知られていたそうです。当時の呼び名は、メカブ、海藻根(マナカシ)、またミミ、ネカブ、カブ、メヒビという呼び名もすべてこのメカブのことを指します。
古くは、奈良平安朝時代に朝廷への献上品としてこのメカブが登場するほどです。
メカブの乾燥品は海に囲まれて海草が手に入りやすい日本では古くから民間薬としても利用されてきたのです。
メカブの有効成分は、あのねばねば成分に含まれているアルギン酸とフコイダンです。
メカブには、ほかにフコキサンチンという抗がん作用があると言われている成分も含んでいます。
メカブに含まれるフコイダンの含有量はワカメの茎や根の含有量の2割増とのことです。
ほかにも、メカブには、カルシウム、カリウムなどのミネラルや、鉄、ヨウ素や、EPA(エイコサペンタエン酸)などの身体に良い不飽和脂肪酸も多く含んでいます。
これだけ有効成分が多いと、メカブの効果も数え上げるのが大変なぐらい沢山でてきます。
メカブの有効成分には免疫力アップ・抗酸化作用・皮膜保護作用(ぬめり)などがありますので、腸や肝臓の機能を向上させて消化不良や便秘に効く。お肌がつやつやになる。血液の臭い成分を減らしてくれるので体臭・口臭など身体の臭い全般を減らしてくれる。など、メカブを日常的にとるようにしている方からうれしい感想が多く聞かれるようになっています。
最近ではちょっと無理をして、メカブ入りシャンプーやメカブ入りジェルなども売り出されています。メカブ人気もここまできたか、の感もあります。
メカブの成分を見れば分かりますように、日常生活で不足しがちな栄養素を補ってくれる天然の健康食品ですから、メカブを食べ続ければ健康バランスがよくなるのは当たり前といった感もありますけれど・・・
メカブは、臭いや臭みはほとんどなくヌルっとした舌触りで歯ごたえがあります。軽くミンチにたたいてお醤油やお酢をすこしつければ簡単に食べることができますが、より美味しく食べたい方には日本各地のメカブの料理法をご紹介しておきましょう。
基本は。メカブを熱湯にさっと通して鮮やかな緑色に変わったところを冷水につけて良く冷やして、あとは食べやすいよう包丁で切り刻んで、お好みの味付けをしてそのまま頂く方法になります。
メカブを湯がいて冷やして包丁で細切れにして適当に醤油やめんつゆ、ポン酢類を加えて、生姜やねぎなど適当に入れて、熱々のご飯にのせて頂くとこれがおいしいんです。メカブ納豆ですね。同じようにお豆腐にのせて頂くのもとても美味でお奨めです。どちらも調理法はいたってシンプルですけれど、とてもおいしいですよ。また酢の物にするのもおいしいです。
漁師町では新鮮なメカブが手に入りますので、新鮮なメカブを網焼きにして、緑色が鮮やかになったときに鰹節とお醤油をつけて食べるのが、定番料理法なのだそうです。とれたでだからこそできるメカブ料理ですね。